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たまに業界の掲示板を覗くと、学生さんがいろいろ書き込みをしています。そこに先輩たちが「お節介」を焼く——でも、この適度なお節介が実はとても大事なんですよね。
もし自分が学生に戻れるなら、やることは山ほどあるなぁと思います。もっとも、そう思っても実際にはできなかったのが私なのですが(笑)。それでも、この業界は「カラダ」を扱う世界。人との出会いや体験はいまでもドキドキ、ワクワクの連続です。
前回ご紹介した「小児はり学会」のような形が、学生時代にあればどれだけ励みになったことでしょう。今から20年前は小児はりに関する情報はほとんどなく、発表されているレポートも限られていました。当時、私の周りで小児を扱っていた鍼灸師は師匠を含めてたった3人ほど。しょんぼりしたものです。
それでも私は小児はりという分野に惹かれ、必死に情報を集めました。ところが学生時代は技術以前に「子どもとの付き合い方」で大いに戸惑いました。泣く、騒ぐ、逃げる、触らせない、暴れる……そんな毎日に涙目。自分にとって“闇”とも言える数年間を過ごしたのです。