〜テラフィあけぼの橋の手技の背景〜

人は痛みや疲れを感じると、自然に「手を当てる」ものです。
さする・押す・揉む——。
これらはすべて、人間が太古の昔から本能的に行ってきた“癒やしの行為”です。

この「手の知恵」を体系化したものが、**按摩(あんま)・指圧・推拿(すいな)**などの手技療法です。
今回は、テラフィあけぼの橋で行っている手技の背景と考え方をご紹介します。


按摩(あんま)の歴史と日本での発展

奈良時代に伝来した古代の手技療法

按摩は奈良時代、中国から日本に伝わった非常に古い治療法のひとつです。
日本ではその後、医療や養生の一部として広く普及し、江戸時代には「按摩師」が町で活躍する姿が見られました。

今日でも、関東地方では「マッサージ」という言葉が実際にはこの“按摩”を指すことが多く、生活に深く根づいています。


マッサージという言葉の語源

「マッサージ(Massage)」という言葉は、

  • ギリシャ語の「こねる(sso)」

  • アラビア語の「押す(mass)」

  • ラテン語の「手(manus)」

  • ヘブライ語の「触る」

といった語源を持つと言われています。
つまりマッサージとは、世界中で共通して「手で触れ、癒やす」ことを意味しているのです。


手技療法は人類最古の自然療法

手で触れるという行為は、あらゆる治療の原点です。
人類が生まれたときから、痛みを和らげ、心を落ち着かせるために“触れる”ことを続けてきました。

「さする」「揉む」「押す」「叩く」などの行為が、
長い時間を経て経験的に整理・体系化されたものが按摩や指圧、推拿(すいな)といった現代の手技療法なのです。


テラフィあけぼの橋の手技構成

テラフィあけぼの橋では、以下の3つの伝統的療法を整理・統合した施術を行っています。

  • 按摩療法

  • 指圧療法

  • 推拿(すいな)療法

それぞれの特徴を生かしながら、皮膚や筋肉の状態に合わせて使い分けています。
お一人おひとりの体に触れながら、必要な刺激や流れを判断し、最も効果的な方法で施術を行います。

人によっては「柔らかな按摩中心」、
また別の方には「経絡指圧中心」や「整体的な推拿手技」になることもあります。

施術は常に“触診”と“会話”を通して組み立てていくため、安心してお任せください。


推拿(すいな)療法

推拿(すいな)は、中国伝統医学の重要な治療法のひとつで、
経絡やツボを用いながら筋肉・関節・骨格のバランスを整える「東洋の整体」ともいわれます。

当院では、北京広安門病院で習得した技術をもとに、
現代の日本人の体質に合わせて応用しています。

推拿は、単に筋肉をほぐすだけでなく、
体の歪みや気血の流れを整え、内臓機能や自律神経の調整にも役立ちます。


按摩(あんま)療法

按摩療法は、日本で古くから受け継がれてきた手技療法です。
「撫でる」「揉む」「叩く」といった基本動作によって血液やリンパの流れを促進し、
身体全体の“気血の巡り”を整えます。

テラフィあけぼの橋では、伝統的な按摩師の技を基礎に、
現代的な臨床経験を加えて、より効果的な施術へと発展させています。


指圧(しあつ)療法

指圧は日本独自に発展した治療法で、経絡(けいらく)の流れを重視します。
当院では、増永静人先生の経絡指圧をベースに、
全身の筋肉バランスを整える施術を行っています。

指圧は、筋肉の緊張を和らげるだけでなく、
自律神経やホルモンの働きを調整し、心身のバランスを回復させる効果があります。


養生をテーマとした「融合の手技」

ここまでさまざまな手技をご紹介してきましたが、
多くの技法を学んできたのは、一人ひとりの体質に合った“養生”を実現するためです。

背景には多くの流派の学びがありますが、
実際の施術ではそれらを統合し、体の声を聴きながら自然に手が選んでいくような施術を行います。

その日の体調、季節、生活のリズム。
そうした“変化”を受けとめながら、
体が本来もっている回復の力を引き出すことを目的としています。


鍼灸との併用について

テラフィあけぼの橋では、必要に応じて鍼灸施術を組み合わせることもあります。
手技によって緊張を緩め、鍼灸で深部のエネルギーを整えることで、
より持続的で自然な回復を目指します。

テラフィあけぼの橋の手技は、
古来から続く「手の知恵」と現代の身体理解を融合させた、
日本的な“癒やしと治療”のかたちです。

深いリラクゼーションから、慢性的な症状の改善まで、
その日の体調に合わせて最適な施術を行っています。

按摩・指圧・推拿・鍼灸
触れることからはじまる、自然な回復の道を——。

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