ときどき「大人の疳の虫は取れますか?」というお問い合わせをいただきます。
実は「疳の虫」というのは本来、子どもの落ち着かない状態やぐずりを指す言葉。大人の場合は疳の虫とは呼ばず、一般的には「ストレス症状」や「感情のコントロールが難しい状態」と言ったほうが近いでしょう。
一方で、日本の伝統的な信仰や習俗の中には「虫切り」という考え方が残っています。たとえば港区にある心〇界という教団では、今も「虫切り」の作法が伝えられているそうです。そこでは「指先から白い糸が出る」と言われることもありますが、私自身は確認したことはありません。
大事なのは「糸が出るかどうか」ではなく、ご本人が心身ともに落ち着きを取り戻せるかどうかです。
ですので、もし白い糸が出なくてもガッカリする必要はありません。気持ちが落ち着くことこそが本来の目的です。