ひとり治療院でChatGPTをどう使う?実際に使って分かった便利な仕事7選

AI・自動化

ChatGPTを使い始めてから、治療院の仕事のかなり広い範囲でAIを使うようになりました。

ただし、何でもAIに任せればいいとは思っていません。

特に医療情報や患者さんに関する情報は、「AIに任せる仕事」と「人間が最終確認する仕事」を分けることが重要です。

一方で、ひとりで治療院を運営していると、施術だけでなく、カルテ、ホームページ、ブログ、LINE、Googleマップ、Instagram、チラシ、回数券、行政手続き、メール対応まで、ほぼ全部自分でやらなければなりません。

こうした「本業ではないけれど必要な仕事」に、ChatGPTはかなり役立ちます。

実際に治療院で使ってみて、特に便利だと感じている仕事を7つまとめます。

1.薬や医療情報を調べるときの「最初の整理役」

患者さんから、

「この薬はどういう薬ですか?」
「こういう副作用はありますか?」

と相談されることがあります。

もちろん、薬の処方や服薬について最終的に判断するのは医師や薬剤師です。

ただ、

  • その薬は何のために使われるのか
  • どんな作用があるのか
  • 一般的にどんな副作用が知られているのか
  • 医師や薬剤師に何を確認すればよいのか

といった情報を整理するとき、ChatGPTは便利です。

以前なら、検索結果を何ページも見ながら自分で情報を整理していました。

ChatGPTなら、

「専門用語を減らして説明してください」
「患者さんにも分かる言葉にしてください」

と頼めます。

これはかなり助かります。

ただし、ここには大きな注意点があります。

医療情報は必ず一次情報や公的情報で確認します。

AIはもっともらしく間違った回答をすることがあります。いわゆる「ハルシネーション」です。

特に、薬、病気、禁忌、数値、電話番号、制度などは、そのまま信用しないようにしています。

AIは「答えを決めてもらう道具」というより、調べる前の整理役として使うのがちょうどいいと思っています。

2.カルテや問診内容を整理する

治療院でかなり便利なのが、文章の整理です。

例えば、患者さんから聞いたことを自分で箇条書きにして、

「これをカルテ用に整理してください」

と頼むことができます。

話が前後していても、

  • 主訴
  • 発症時期
  • 経過
  • 増悪因子
  • 軽減因子
  • 既往歴
  • 現在の症状
  • 施術内容

などに整理できます。

これは非常に便利です。

音声入力との相性も良く、患者さんの同意を得たうえで問診内容を文字化し、カルテ形式に整理するという使い方も考えられます。

ただし、ここは慎重に考える必要があります。

患者さんの同意があったとしても、それだけで情報管理上の問題がすべて解決するわけではありません。

少なくとも私は、AIを使うときには、氏名、住所、電話番号など個人を特定できる情報をできるだけ入力しないようにしています。

カルテそのものをAIに任せるというより、匿名化した情報をテンプレートに整理するという使い方が現実的です。

便利だからこそ、医療機関ではセキュリティーを先に考える必要があります。

3.ブログ・ホームページ・Googleマップ・SNSの壁打ち

私が一番使っているのは、おそらくこれです。

治療院ではホームページだけでなく、

  • ブログ
  • Googleビジネスプロフィール
  • LINE公式アカウント
  • Instagram
  • Facebook
  • X

など、いろいろな場所から情報を発信しています。

問題は、全部に文章を書くのが大変なことです。

例えば休診のお知らせ一つでも、ホームページ用、Googleビジネスプロフィール用、LINE用、Instagram用では、文章の長さや書き方が違います。

そこで、元になる文章を一つ作り、

「これをGoogleビジネスプロフィール向けにしてください」
「LINE向けに短くしてください」
「ブログ記事にしてください」

と展開していきます。

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに表示される治療院情報です。営業時間、写真、案内、予約導線などを載せられるので、治療院にとって非常に重要です。

ブログの記事についても、最初からAIに全部書かせるというより、

「私はこう思うけれど問題はないか」
「反対意見はあるか」
「患者さんには分かりにくくないか」

と壁打ちする使い方が多くなっています。

最近では、この作業をさらに自動化できないか検討しています。

普段メモしている内容をAIで整理し、それぞれの媒体向けに文章を作るところまで自動化できれば、ひとり治療院ではかなり大きな時間短縮になります。

4.回数券・メニュー・チラシなどのデザインを考える

これは最近あらためて便利だと思った使い方です。

治療院では意外と、

  • 回数券
  • 料金表
  • メニュー
  • チラシ
  • 院内掲示
  • SNS画像

などを作ります。

以前なら、デザインは自分で考えるか業者に丸投げするしかありませんでした。

今はAIに、

「治療院なので清潔感を出したい」
「高齢の患者さんにも読みやすくしたい」
「和風だけれど古臭くしない」
「印刷するときに文字が小さくならないように」

などと相談できます。

実際、回数券を作るときにもAIと何度も壁打ちしながらデザインを考えています。

最終的には印刷業者へデータを送り、印刷してもらいます。

AIが直接印刷してくれるわけではありません。

しかし、何を作ればいいのか分からない状態から、業者に渡せるところまで具体化する。この途中の工程をAIがかなり助けてくれます。

デザイナーを雇うほどではない小さな制作物では、特に相性がいいと思います。

5.厚いPDFや役所の難しい文章を読んでもらう

個人的にかなり助かっているのがこれです。

行政から届く資料や学会関係の文書は、とにかく長いものがあります。

厚生労働省などの通知、補助金・助成金の説明資料、学会資料などもそうです。

しかもPDFで何十ページもあります。

ChatGPTはPDFを読み込ませて、

「治療院に関係するところだけ抜き出してください」
「私がやらなければならないことを順番にしてください」
「申請条件を一覧にしてください」
「役所へ電話するときに確認する質問を作ってください」

といった使い方ができます。

これはかなり便利です。

特に役所関係では、AIに制度を決めてもらうのではなく、AIで内容を理解してから役所へ確認するという使い方がよいと思っています。

以前なら、「何が分からないのか分からない」状態で電話していました。

AIで一度整理しておけば、

「私はこの条件に当てはまると思うのですが、この理解で正しいですか?」

と具体的に聞けます。

電話一本の効率まで変わります。

6.外国人患者さんへの翻訳・通訳

これはAIの非常に強い分野だと思います。

インバウンドが増えると、治療院にも海外の方が来る可能性があります。

私は英語や外国語が得意ではありません。

そこで、

「今日はどこが一番つらいですか?」
「いつから痛みますか?」
「うつ伏せになってください」
「刺激が強かったら教えてください」
「施術後は水分を取ってください」

といった文章を翻訳してもらえます。

英語だけでなく、さまざまな言語に対応できるのはかなり助かります。

また、

  • 治療院の料金表
  • 施術メニュー
  • 注意事項
  • 予約案内
  • メール
  • LINEメッセージ

なども翻訳できます。

以前なら「外国語版のホームページを作る」というだけでも大仕事でした。

今ではまず日本語で文章を作って、それをAIで外国語向けに調整できます。

ひとり治療院にとって、翻訳機能だけでもAIを使う価値は十分あると思っています。

7.怪しいメールやSMSを確認する

治療院を経営していると、いろいろなメールが届きます。

営業メールだけならまだいいのですが、

  • カード会社
  • 銀行
  • 宅配業者
  • Google
  • Amazon
  • 各種サービス

などを装った怪しいメールやSMSも届きます。

最近では文章だけでは、本物か偽物か判断しにくいものもあります。

私は少しでも怪しいと思ったら、一度AIに内容を確認してもらうことがあります。

「このメールの不自然なところを指摘してください」
「フィッシングメールの可能性がありますか?」

と聞けば、

  • URLが不自然
  • 日本語がおかしい
  • 至急対応を要求している
  • パスワード入力へ誘導している
  • 送信元とサービス名が一致していない

など、確認すべきポイントを整理してくれます。

もちろんAIが「安全です」と言ったからクリックする、という使い方はしません。

最終的には公式アプリや公式サイトから確認します。

それでも、第二の目としてAIにチェックさせるのは役に立っています。

ChatGPTは「院長の代わり」ではなく「ひとり治療院の補助スタッフ」

実際に使っていて感じるのは、ChatGPTは何でもできる魔法の道具ではないということです。

間違えることもあります。

特に検索結果、電話番号、制度、医療情報などは、もっともらしい間違いを出すことがあります。

ですから私は、

AIで整理する → 自分で確認する → 必要なら公式情報や専門家に確認する

という順番で使っています。

その一方で、

「これを全部一人でやるのか」

と思っていた仕事をかなり助けてくれるのも事実です。

医療情報の整理、カルテの文章化、ホームページ、SNS、デザイン、PDFの読解、翻訳、怪しいメールの確認。

ひとり治療院には、施術以外にも大量の仕事があります。

AIは施術者の代わりにはなりません。

しかし、施術以外の仕事を手伝ってくれる補助スタッフと考えると、非常に分かりやすいと思います。

今後はさらに、普段書きためているメモからブログやSNS用の文章を作ったり、定型的な情報発信を自動化したりするところまで試してみる予定です。

ひとり治療院だからこそ、AIをうまく使えば、本来やるべき患者さんへの対応に使える時間を増やせるのではないかと思っています。

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