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最近の空き時間に山本周五郎の長編『樅の木は残った』を読み進めています。先日ようやく上巻を読了し、中巻に進む前にちょっと寄り道して、古本屋で見つけた『人情裏長屋』を手に取りました。

この本の中の「風流化物屋敷」では、のんびりした主人公と隣家の娘とのやり取りが描かれていて、何とも言えない味わいがあります。ふと黒澤明監督の『椿三十郎』に登場する家老とその家族の描き方が頭に浮かびました。あの温かみのある人物描写は、まさに山本周五郎の世界だと思います。

思えば、山本周五郎の作品を読み始めたのは10年ほど前のこと。よく伺っていたお宅のご主人が、毎週のように時代小説を貸してくださったのがきっかけでした。理由を伺うと「妻に本が邪魔だから整理しろと言われてね」と苦笑いされていたのですが、実はそのおかげで私は大きな恩恵を受けました。

毎週感想を聞かれるものですから、自然と真剣に読むようになり、気づけば山本周五郎と藤沢周平の世界にすっかり魅了されていました。いま振り返ると、ご主人が選んでくださった本はどれも良書ばかりで、あの読書の時間がいまにつながっているのだと思います。

次はいよいよ『樅の木は残った』中巻へ。史実とフィクションがどんなふうに溶け合って描かれているのか、楽しみにしています。

投稿者

akebonobashi.naganuma@gmail.com

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