表皮は脳や末梢神経系と同じく外胚葉由来の器官です。
そのため皮膚を介した刺激は、同じ根源を持つ脳や神経に影響を与えると考えられています。
発生学的にも「皮脳同根(ひのうどうこん)」という言葉があります。
これは、皮膚と脳が元をたどれば同じ外胚葉から分化した、きわめて近い存在であることを示しています。
胚子期における分化の不思議
受精から8週までを「胚子期」と呼び、この間に人の形の基本が整っていきます。
外胚葉:脳・脊髄などの中枢神経、末梢神経、感覚器、表皮
中胚葉:循環器、腎臓、副腎皮質、脾臓、生殖器、筋肉、骨、血管、リンパ管、真皮
内胚葉:消化管、肝臓、すい臓などの消化器や呼吸器、甲状腺
これらが受精後わずか数週間で姿を現すことに、生命のダイナミズムを感じざるを得ません。
NLPと自己啓発について思うこと
さて、話は少し変わりますが、最近NLP(神経言語プログラミング)について考える機会がありました。
私はNLPに「かぶれている」わけではありません。方法論が優れていれば何でもOKという立場です。
ただし、NLPがしばしば誤解され、また誤解されるような広まり方をしているのも事実だと思います。
昨日、北岡氏と「自己啓発セミナー」について意見交換しました。
正直に言えば、私は自己啓発セミナーに良い印象を持っていません。
宗教的な雰囲気や「鰯の頭も信心」といった催眠商法的な印象が強く、実際にそこで成功した人を身近で見たこともありません。
一方で北岡氏によれば、
- ヨーロッパでは「自己啓発」という言葉はポジティブに捉えられていることが多い
- NLPが誤解されるのは「伝え方の問題」でもある
- ただしドイツでは教育現場でNLPを使うことは禁止されている
とのことでした。
体験してみて思うことは、今回でNLPの体験は2回目でしたが、内的な影響がとても大きいと感じました。
同時に、危険視する人がいるのも無理はない、とも思いました。
皮膚と脳が「同じ根」を持っているように、
心と身体、方法論と体験もまた、つながりと影響を持っている。
そんなことを改めて実感した体験でした。