
疳の虫という言葉には、「切る」「封じる」といった表現が残っています。少し時代がかった言い回しですが、私が子どもの頃(昭和40年代)には、地域に祈祷師やお坊さん、また地域によっては神主さんが「疳の虫切り」「疳の虫封じ」をしていました。
「手からモヤのような糸が出て、それが疳の虫だ」といった話も耳にしました。実際に何人かの祈祷師やお坊さんの場面を見せていただいたことがありますが、残念ながら「これが疳の虫だ」と実体を確認できたことはありません。研究好きの私としては、ぜひ見てみたいものですが……。
さて、「疳の虫」といえば小児はり、小児鍼、虫はりを思い出します。私は日々の臨床で、タッチセラピーとして小児はりを行い、場合によっては子どもにプラナ療法を加えることもあります。この療法は近年、鍼灸師の間でも広がっており、効果の高さを実感しています。
ここ数日、子どもの来院が続き、元気を分けてもらっています。昨日は「メッ!」と言ったら泣かせてしまいましたが、泣いているうちが花。子どもは本当に生命力にあふれています。