朝から、ちょっとした思いつきで始めました。今のマイブームは、iPhoneのショートカット。
「いつもやっている日本語→イタリア語の翻訳、もっと簡単にできないだろうか?」
私はイタリアの知人とやり取りすることがあり、ChatGPTに翻訳を頼むことがあります。
ただ、普通に翻訳してもらうだけでは少し足りません。
鍼灸、按摩、指圧、経絡、東洋医学。
こうした話になると、日本とイタリアでは文化的な背景も違います。
そこで私はいつも、「単なる直訳ではなく、日本とイタリアの文化的背景を考慮してください。特に鍼灸・按摩・指圧・経絡・東洋医学については……」といった、少し長めの指示をChatGPTにつけています。
毎回これを書くのは面倒です。
そこで思いました。
「これ、iPhoneのショートカットにしてしまえばいいんじゃないか?」
ここから朝のドタバタが始まりました。
まず最初に伝えたいのはSiriはショートカットが苦手。前回も音声入力でそのまま文字化したやつをメモ帳に貼り付けると言う。大した事のないショートカットで2時間も費やしてしまった。で、しかも間違えた場所と言うのは意外とChatGPTの不手際抜けてることも多々あった。今回は1時間位でできたが何かややこしいのよね。調整がで音声入力の精度が低いので、これをタイプレスの音声入力にできないかと言うと、少し難しいと後で考えましょうみたいな感じで提案してきた。まぁ読んでのお楽しみ。
Siriに「翻訳」と言えば全部終わる?
最初に考えたのはSiriです。
「Siri、日伊翻訳」
これだけ言えば、次の処理が全部自動で動く。
- 日本語を話す
- 音声が文字になる
- 翻訳用の指示文と一緒にChatGPTへ送る
- イタリア語に翻訳する
- 翻訳結果をクリップボードへコピーする
ここまで自動でできたら素晴らしい。
iPhoneのショートカットを調べてみると、「テキストを音声入力」というアクションがあります。
さらにChatGPTの「Ask ChatGPT」も使えます。
「これはいける」
と思いました。
だんだん大工事になってきた
まず「テキストを音声入力」を追加。
次に、翻訳のための長い指示文を「テキスト」に登録します。
そこへ音声入力した文章を変数として差し込み、そのテキストを「Ask ChatGPT」に渡す。
さらにChatGPTから返ってきた翻訳結果を「クリップボードにコピー」。
最後に、
翻訳しました。ペーストできます。
と通知を出す。
理屈としては完璧です。
ところが、実際に組み始めると、
- 「この青いテキストは何だ?」
- 「赤くなったけど大丈夫なのか?」
- 「変数を使用できません、と出たぞ」
- 「ChatGPTが消えた」
- 「クリップボードが翻訳前の文章をコピーしている」
と、だんだん怪しくなってきました。
一度作った「テキスト」を削除して作り直したところ、ChatGPT側が古い変数を参照してしまったらしく、ついには「変数を使用できません」という警告まで登場。
翻訳機を作っているはずなのに、いつの間にか私はiPhoneのショートカットの配線工事をしていました。
ようやく動いた。しかし、何かがおかしい
それでも試行錯誤して、最終的には次のような流れまでたどり着きました。
- 音声入力
- 翻訳指示を付加
- Ask ChatGPT
- クリップボードへコピー
- 完了通知
さらに、iPhoneの背面を3回タップすれば翻訳機が起動するようにもできます。
なかなか格好いい。
ところが、実際に使ってみると別の問題が出ました。
日本語の音声認識が思ったほど正確ではない。
これは困ります。
翻訳AIがどれだけ賢くても、入口で「指圧」が別の言葉になっていたら、正しい翻訳にはなりません。
鍼灸や解剖学の専門用語が多い私には、ここがかなり重要です。
最近試しているTypelessの方が、この音声入力についてはかなり使いやすいと感じています。
すると今度は、
「Typelessで音声入力して、それをショートカットに渡して……」
と考え始めます。
待てよ。
また仕組みが一段増えている。
そこで、ようやく気づいた
ここまでやって、ふと思いました。
「ChatGPTのプロジェクトに翻訳指示を書いておけばいいんじゃないか?」
日本語ならイタリア語へ。
イタリア語なら日本語へ。
日本とイタリアの文化的背景を考慮する。
鍼灸・按摩・指圧・経絡・東洋医学については、専門的・歴史的背景を踏まえる。
原文にない意味を勝手に付け加えない。
解説は不要で、翻訳結果だけを出す。
こうした条件を全部、ChatGPTの「日伊翻訳」プロジェクトの指示に一度書いておけばいいわけです。
そうすると普段の操作は、ほぼこれだけになります。
- Typelessで日本語を音声入力する
- ChatGPTの「日伊翻訳」プロジェクトに入れる
- 翻訳結果を使う
朝から一生懸命作った、
音声入力 → テキスト → 変数 → Ask ChatGPT → クリップボード → 通知
という立派な仕掛けが、急に大げさに見えてきました。
AI時代の自動化は「何でも自動化」が正解ではない
今回、意外に面白かったのはここです。
生成AIを使うようになると、「もっと自動化できないか」と考えます。
もちろん自動化は便利です。
ただ、自動化するために10分で終わる作業を1時間かけて自動化していたら、本当に効率化なのか分からなくなります。
しかも今回のように、途中に複数のアプリや変数を挟むほど、壊れる場所も増えます。
今回なら、
- 音声認識はTypeless
- 翻訳判断はChatGPT
- 翻訳ルールはChatGPTのプロジェクトに固定
これで十分でした。
ショートカットは悪くありません。むしろ非常に面白い機能です。
ただし、「できる」と「やった方がいい」は別の話です。
結局、朝から何をしていたのか
ショートカットを作って、壊して、作り直して、変数をつなぎ直して、背面3回タップまで設定して。
最後にたどり着いた結論は、
「ChatGPTのプロジェクトに指示を書いておけばいい」
でした。
ずいぶん遠回りしました。
でも、こういう遠回りを実際にやってみないと、「どこをAIに任せて、どこを自動化しない方がいいのか」という境界は案外分かりません。
生成AIを使った業務効率化というと、どうしても複雑な自動化が注目されます。
しかし一人治療院のような小さな仕事場では、
一番高度な仕組みを作ることより、一番少ない手順で目的を達成すること。
こちらの方が大切なのかもしれません。
そして今日の教訓。
ショートカットを作る前に、「それ、ChatGPTのプロジェクト指示に書くだけでは?」と一度考える。
次からは、そうします。
たぶん。
でここでChatGPTに聞いたのよね。これプロジェクトの方が早いんじゃないっつったらそっちの方が合理的ですだって。最初に言えよって感じ。


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