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先日、無名塾の仲代達矢さんの奥様・宮崎恭子さんのドキュメンタリーを見ました。
「演技は人から人へ、時代を超えてしたたかに伝わる」という言葉が心に残りました。
思えば、私たちが関わる手技や鍼灸の世界も同じです。
自分の感覚を触発し、イメージ通りの技を相手に届ける――それは一人で生まれるものではなく、必ず誰かとの関わりの中で育まれるものだと感じます。
私にも「師匠」と呼びたい方が何人かいます(相手が私を弟子と思っているかどうかは別として…笑)。
施術中に患者さんの体に触れながら、「あの時、師匠はなぜこの技を選んだのだろう?」とふと思い出すことがあります。身体を通して、当時の空気や感覚までも蘇ってくるのです。
先日の石原克己先生の講演も、大きな刺激になりました。
こういう講演はどんどん企画してほしいし、もっと吸収していきたい。
技術はまるで生き物のように、人から人へと「乗り移り」、時代を超えて生き残っていくのだと思います。
技術の先には、必ずそれを磨いてきた先生方の姿があります。
そこに触れると、不思議と心強さを感じるのです。
いったい、私たちはどれだけ深く繋がっているのでしょうか――。