
「ポラリティ(Polarity)」とは、日本語で「極性」という意味です。磁石に北と南があるように、地球に地場があるように、人の身体にも磁場のようなエネルギーの流れがあると考えられています。
先日、動画リンクページを整理していたとき、偶然ポラリティのデモンストレーション動画を見つけました。もう20年近く前になりますが、ポラリティの本を翻訳された福田先生にお願いして、学習会を開いていただいたことがあります。当時はまだ「気功」という言葉も一般的ではなく、とても新鮮に感じたものです。あの頃は自分の感覚もまだ未熟でしたが、今になってあの体験がようやくハッキリと実感できるようになりました。
動画で紹介されているポラリティは、少し仰々しいデモンストレーション用のスタイルですが、本来はもっとシンプルな療法です。大切なのは「流れを作り、エネルギーを流す」こと。それだけなのです。
思い返せば、ポラリティとの出会いから始まって、12年ほど前にはニューヨーク大学名誉教授ドロレス・クリーガー博士の「セラピューティック・タッチ」をテレビで拝見し、深い感銘を受けました。わたし自身、手のひらを使った療法の中では、クリーガー博士のメソッドが最も洗練されていると感じています。
ポラリティからスタートしたエネルギー療法の道は、とても内省的で、どちらかといえば「瞑想」に近い感覚を伴います。マッサージの場合は、一枚の絵を描き上げるように施術を組み立てていきますが、ポラリティや自然波動法、セラピューティック・タッチといったエネルギー療法は、まず意識を静かに沈め、透明な心の状態に入ることから始まります。
エネルギーの流れを整えるという行為は、身体を整えると同時に、自分自身を深く見つめる時間でもあるのかもしれません。