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テーマ:産婦人科における診察・診断・治療(第2弾)―不妊症・産前産後の諸症状―
2025年9月18日(日)/会場:東京医療福祉専門学校(八丁堀)

東京マラソンや雨の影響が心配されましたが、会場は満員御礼に近い参加者で熱気に包まれました。


【基調講義】

  • 和辻直先生(学術部副部長)
     「産前産後の診察・診断上の留意点と治療方針」
     データを用いた腰痛改善率(約7割)や、四診法の活用、受診勧奨すべき症状の見極め方を解説。
     一度の問診で掘り下げにくい内容を、2回目・3回目以降にどう聞くかの工夫も提示されました。


【分科会・講義と実技】

  • 光澤弘先生
     「産後の手首腱鞘炎治療」
     VAMFITシステムと天人地療法を活用。実技中の細かな刺鍼のコツが印象的でした。

  • 手塚幸忠先生(新医協)
     「腰痛症について」
     肘から先、膝から先の経穴を用いた手法と、そのメリットを解説。子午流注の応用についても紹介。

  • 平地治美先生(九鍼・千葉大非常勤講師)
     「不妊症と九鍼」
     三稜鍼、長鍼、大鍼、打鍼といった古代鍼の実技を公開。和漢薬の臨床経験も交え、問診の重要性を強調。

  • 戸ヶ崎正男先生(和ら会代表)
     「産後の精神症状(マタニティーブルー)」
     師・石野信安先生の系譜を踏まえた婦人科臨床。切経により皮膚の反応を“ゾーン”で診る視点や、四型分類による経穴の見立てを紹介。


【特別講義】

  • 森田広恵先生(いぶき助産院・どんぐり鍼灸院)
     「産前産後の養生について」
     助産師・保健師としての豊富な経験から、母子活動と鍼灸をつなぐ実践的なお話。時間が短く、もっと伺いたい内容でした。

  • 形井秀一会長
     学会のまとめと展望についてご講演。


感想

今回のセミナーでは、不妊症や産後うつといった現代的課題に対して、伝統鍼灸ならではの診察・診断・治療の切り口が多角的に提示されました。
特に「問診の重ね方」「切経によるゾーン診察」「古代鍼によるアプローチ」など、臨床現場で即活用できるヒントを多くいただきました。

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投稿者

akebonobashi.naganuma@gmail.com

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