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産経新聞に興味深い記事がありました。団鬼六さんのインタビューで、昭和50年頃の渥美清さんとの思い出が語られていたのです。
団さんが「エロばかり売れて文芸作品が売れない」とこぼしたとき、渥美さんはこう言ったそうです。
「寅さんは売れるからやっている、それがプロなんだ」
シンプルで力強い言葉ですが、プロの本質を突いているように思います。
新聞とネットニュース
久しぶりに産経新聞を手に取りましたが、最近の新聞は少し大変ですね。
ほとんどのニュースは前日にネットで見てしまっています。東京新聞をよく読むのは、地域の情報が載っているから。知っているニュースを追うより、生活に密着した情報に価値を感じています。
「情報を読むために買う」新聞ですが、ニュース性ではネットの方が早い。紙の新聞は、別の価値を模索せざるを得ない時代に来ているのでしょう。
プリントゴッコの時代
そういえば、先日プリントゴッコの生産中止のニュースがありました。私もずいぶんお世話になったものです。配布したハガキは1万枚以上になるでしょうか。
当時はプリンターの印刷が貧弱で、プリントゴッコはとても重宝しました。いまではインク技術も格段に進歩し、家庭用プリンターでも十分満足できる仕上がり。古いものが姿を消し、新しいものが定着していく流れを改めて感じました。
新聞を手に取る意味
それでも、紙の新聞を広げて読む時間には独特の温かみがあります。ネットでは拾えない言葉や、時代を映す匂いのようなものが残っている。プリントゴッコの鮮やかなインクのにじみが記憶に刻まれているように、新聞にもまた「手に取る意味」があるのだと思います。