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昔ベストセラーになった『話を聞かない男、地図の読めない女』という本があります。タイトルを初めて見たとき、「地図が読めないなんて、そんなことあるだろうか?」と不思議に思いました。
実際、私のパートナーが地図を読むのが苦手で、当時の私は「訓練すればできるはずだ!」とつい怒ってしまったものです。今思えば、これこそ「話を聞かない男」の典型的な反応だったのかもしれません。
あるとき、よく伺うお宅の奥様から「私も地図が全然読めないのよ」と聞かされて驚いたことがありました。その流れで件の本の話になり、「本当に読めない人はいるのだから、あなたのパートナーを責めない方がいいわよ」と諭されたのです。
そのとき、「人は自分の感覚を当たり前だと思い込み、そこから抜け出せないものだ」ということを実感しました。自分の基準だけで判断すると、相手を傷つけたり、余計にすれ違ったりするのですね。