前回は、Windows XPを使っていた頃からMacへ移り、それでもWindows専用ソフトが必要だったため、Boot Camp、そしてParallels Desktopを使うようになった経緯を書きました。
今回は、そのParallelsを長年使ってきたことで起きた、別の問題です。
それは故障でも、Windowsの不具合でもありません。
「自分はいったい、どのアカウントでParallelsを契約しているのか?」
これが分からなくなってしまったのです。
こう書くと、ずいぶん管理が悪いように見えます。
確かに、きちんと一つのメールアドレスに統一して管理していれば、こんなことにはならなかったでしょう。
ただ、10年、15年と同じサービスを使っていると、意外とこういうことが起きます。
メールアドレスが変わる。
パソコンを買い替える。
Apple経由でログインする。
契約方法が変わる。
一度使わなくなって、数年後にまた使い始める。
その積み重ねで、本人は一人なのに、サービス側にはいくつもの「自分」が存在するような状態になっていました。
昔のメールアドレスにParallelsから50%OFFが届いた
今回のトラブル対応中、Parallelsの契約状況も確認することになりました。
そこでややこしかったのが、現在はほとんど使っていない昔のメールアドレスです。
そのアドレスにも、今でもParallelsからメールが届いていました。
しかも、そこに「50%OFF」といった販促案内が届いています。
これを見ると、当然こう思います。
「今のParallelsも半額くらいで更新できるのでは?」
私自身、以前に更新について調べた記憶があり、「5,700円くらいだったのではないか」という記憶もありました。
ところが、ここから調べ始めると話が簡単ではありませんでした。
メールアドレスがいくつも出てくる
今回確認していくと、Parallelsに関係していそうなメールアドレスがいくつも出てきました。
- 現在は使っていない昔のメールアドレス
- ak*************ma@gmail.com
- ak**********6@icloud.com
- Appleでサインインした際に作られたPrivate Relayのアドレス
最後のPrivate Relayというのが、また少し分かりにくい仕組みです。
「Appleでサインイン」で知らないメールアドレスができることがある
Webサービスを利用していると、
「Googleでログイン」
「Appleでサインイン」
といったボタンをよく見かけます。
パスワードを新しく作らなくていいので、とても便利です。
ただしAppleでサインインする際、「メールを非公開」を使うと、自分の本当のメールアドレスをサービス側へ渡さないための中継用アドレスが使われることがあります。
それが、
xxxxx@privaterelay.appleid.com
というようなアドレスです。
これを知らない状態で後からアカウント情報を見ると、
「こんなメールアドレス、私は作った覚えがない」
となります。
今回の私が、まさにそうでした。
昔のメール、Gmail、iCloud、そしてPrivate Relay。
Parallelsにログインしようとするたびに、
「結局どれが現在使っているアカウントなんだ?」
という状態になりました。
50%OFFメールと現在の契約は別の話だった
ここで重要だったのが、昔のメールアドレスに届いていた50%OFFの案内です。
最初は、現在契約しているParallelsの更新にも関係するのではないかと思いました。
しかし、実際のアカウント画面を一つずつ確認していくと、現在使っている本契約が分かってきました。
私が現在使っているのは、
Parallels Desktop for Mac Pro Edition
でした。
有効期限は、
2026年10月10日。
通常の更新価格として表示されていたのは、
12,900円。
つまり、昔のメールに届いていた50%OFFの販促メールを、そのまま現在の契約更新価格だと考えてはいけなかったわけです。
では「5,700円くらい」という記憶は何だったのか
ここでも私は少し混乱しました。
以前、Parallelsの更新について調べたときに、5,700円前後という数字を見たような記憶があったからです。
ところが、記憶だけで話を進めると危ない。
そこで実際のParallelsのアカウント画面を確認しました。
すると、現在表示されている次回更新価格は、
8,385円。
でした。
通常価格12,900円に対して、35%引きです。
計算すると、
12,900円 × 0.65 = 8,385円。
画面に表示されている金額と一致します。
ここでようやく、現在の契約状況がはっきりしました。
以前、解約しようとしたら割引を提案された
なぜ35%引きになっているのか。
これについては思い当たることがありました。
以前、Parallelsを解約しようとして手続きを進めたことがあります。
その途中で、継続するなら割引するという提案が表示されました。
私はその提案を受け入れていました。
どうやら、それが現在の契約に反映されているようです。
つまり今回整理してみると、
- 通常更新価格は12,900円
- 現在の次回更新価格は8,385円
- これは35%引き
- 昔のメールに届いた50%OFF案内とは別
ということが分かりました。
5,700円前後だと思っていた私の記憶より、実際の契約画面を確認した結果を優先すべきだったということです。
ここでもChatGPTに画面を見せながら調べた
今回、このアカウント整理でもChatGPTとのやり取りがかなり役立ちました。
Parallelsのアカウント画面をスクリーンショットにして、
「これは現在の契約なのか?」
「この50%OFFは何なのか?」
「この8,385円はどういう計算なのか?」
「この知らないメールアドレスは何なのか?」
と一つずつ確認しました。
特に、@privaterelay.appleid.comという見慣れないアドレスが出てきたときは、AIに聞かなければ、さらに別のアカウントを作ってしまった可能性もあります。
パソコンに詳しい人ならすぐ分かることでも、普段こういう仕組みを意識していない人間には分かりません。
そして、分からないことが一つだけなら検索できます。
問題は、分からないことが5つ、10個と同時に出てきた場合です。
検索するにも「何を検索すればいいのか」が分からない
以前なら、パソコンで問題が起きればGoogleなどで検索していました。
もちろん今でも検索は重要です。
ただ、今回のようなトラブルでは少し事情が違いました。
画面に知らないメールアドレスが出ている。
50%OFFのメールがある。
別の画面には12,900円と書いてある。
さらに8,385円という数字も出てくる。
Appleでログインすると、また別のところへ飛ぶ。
こうなると、そもそも何という言葉で検索すればいいのか分からなくなります。
その点、AIには、
「この画面を見て。これは何?」
と聞けます。
検索キーワードを自分で正確に作れなくても、目の前の状況から話を始められる。
今回、この違いは非常に大きいと感じました。
しかしAIと一緒に枝道へ入ってしまった
ただし、このParallelsの契約調査には落とし穴もありました。
調べ始めると面白いくらい次々と情報が出てきます。
昔のアカウント。
Apple ID。
Private Relay。
50%OFF。
35%OFF。
通常価格。
契約期限。
私も気になって質問します。
ChatGPTもそれに答えます。
すると、どんどん詳しく調べていくことになります。
そして途中で、私はふと思いました。
「ちょっと待て。そもそも何をしていたんだっけ?」
Parallelsを安く更新する方法を調べ始めたわけではありません。
今回の出発点は、もっと単純でした。
MacのOSをアップデートしたかっただけです。
AIとの壁打ちでは、人間が「目的」を持っておく必要がある
これは今回、かなり重要な経験だったと思います。
AIは、こちらが質問すれば関連する問題をどんどん掘り下げてくれます。
これは非常に便利です。
しかし、その能力が高いからこそ、枝道にもどんどん入っていけます。
AI自身が、必ずしも、
「今それを調べる必要はありません。本来の目的へ戻りましょう」
と言ってくれるとは限りません。
人間側が時々、
「そもそもの目的は何だったか?」
と確認する必要があります。
AIに全部任せるのではなく、AIと一緒に問題を切り分ける。
そして方向がずれたら、人間が目的へ戻す。
今回のトラブルを通じて、この使い方はかなり重要だと感じました。
そして本当のトラブルへ戻る
さて、Parallelsの契約については整理できました。
現在の契約も分かった。
更新価格も確認できた。
アカウントが複雑になった理由も、だいたい分かりました。
しかし、これは今回の本題ではありません。
時計を少し戻します。
2026年8月29日。
私はMacのmacOSをアップデートしようとしました。
アップデートを実行して、そのまま帰宅しました。
翌朝には終わっていると思っていました。
ところが翌朝Macを見ると、アップデートされていません。
どうやらParallels Desktopが動いていました。
そこで、
「それならParallelsを終了すればいい」
と思いました。
ところが、終了できません。
Parallelsの中を見ると、Windows 11もフリーズしていました。
Windowsからシャットダウンできない。
Parallelsからも終了できない。
そして私は、最終的にParallelsを強制終了することになります。
ここからが、今回の本当のトラブルの始まりでした。
次回は「Macをアップデートしたかっただけなのに、Windows 11がフリーズした」話です。
Parallelsを強制終了したあと、再びWindowsを開こうとすると、今度は、
「アクセスが拒否されました。この仮想マシンを使用するための十分な権限がありません」
という、さらに嫌なメッセージが表示されます。
ここからWindows 11の仮想マシンそのものを探す作業へ入っていきます。


コメント