
昨日は母校の東洋鍼灸専門学校で社会鍼灸学研究会に参加。2年ぶりか。ウェブ参加も普通になってきた。
形井秀一先生はWeb参加。
小野直哉先生は、白いものが増えて時間の流れを感じた。
今回聴きたかったのは、伊藤和真先生の「日本鍼灸の諸派の現状」。
学生から途中質問にあった「日本の鍼灸とは何か?」に明確に答えられる人はいないだろう、という小野直哉先生の話で分かるように、明確にできないほど多様なのだ。伊藤先生がカテゴライズしてくださったおかげで、和ら会と大師流の立ち位置が同じ位置にあることが分かった。
菊地直子先生の「学校教育の変遷〜何を学び、継承していくのか〜」も面白く傾聴できた。GHQやマッカーサーの話もされていたが、この話は今の若い人には理解しづらいだろうなと思った。そうした明治以降の医制の変遷を経て、鍼灸・あん摩・指圧・マッサージは繋がってきたのだ。
最後はボヤキのような話もあり笑ったが、振り返ると自分のクラスにも先生が登校拒否になった方がいて、教える側もなかなか大変だろうなと思った。
私の頃は、2週間で「この学校だけでは無理だな」と悟った。
昭和と平成以降の教育制度の違いは履修時間だろう。今の方が圧倒的に多い。
環境の違いもある。昭和の頃は弟子入りのような形が前提で、現場に入って手伝いをする人が多かった。今は掃除や事務の手伝い程度は許されるだろうが、当時はお金をもらってサウナや整骨院で働くのも普通だった。
坂部昌朗先生の「はり術・きゅう術と鍼灸師を取りまく制度の今」は刺激的な話だった。特に「あん摩マッサージ指圧師の資格は、そのまま鍼灸師にも与えていいじゃないか」という話には思わず共感した。
あん摩マッサージ指圧師の資格をめぐっては、時折裁判も行われているが、昔の実技時間を考えれば現行制度でも対応できるのではないかと思った。
災害時の鍼灸医療の変遷では、阪神大震災が大きく動いたと思う、当時大阪の谷岡先生が大阪府鍼灸師会で集まって入るというので参加させてもらった。
自治体職員も被災者なので市役所の受付はボランティアの人がやっていた。なんとかせいと市民の人が来ていたが受付のボランティアが上手に対応していた。
このあとにアメリカの911のテロがありこの時の映像で復興作業の人を支援している人たちの中にマッサージがあり、この方がイケると思った。その後被災者と自治体職員へのケアも注目されるようになったと思う。
最後はニーちゃんと居酒屋に入り、ゴロを巻いて帰った。