私はApple製品を使っているので、普段からiPhoneの「メモ」アプリをかなり使っています。
一方で、以前Androidを使っていた関係でGoogle Keepにもメモが残っています。さらにMicrosoftのOneDriveやOneNoteも使ってきました。
結果として、長年のメモや資料がいろいろな場所に分散してしまいました。
なぜこんなことになったのか。
昔はフロッピーディスク、CD、DVDなどにデータを保存していましたが、メディアが読めなくなったり、データが壊れたりすることもありました。
その経験から、「大事なデータは一か所だけに置かないほうがいい」と考えるようになりました。
バックアップという意味では間違っていなかったと思います。
ただ、その結果として今度は「どこに何を保存したのか分からない」という別の問題が起きました。
- Appleのメモは便利だが、何でも入れすぎた
- 何が重要なのか、自分でも分からなくなっていた
- サービスではなく「自分のファイル」として残したい
- そこでObsidianを使うことにした
- Notionも使ってみたが、私には難しかった
- Obsidianは「最初からきれいに整理しなくてもいい」
- メモ同士のつながりを目で見ることもできる
- 自由度が高いのは長所でもあり、短所でもある
- 最初から完璧に作ろうとしないほうがいい
- 1000件近いメモをAIに整理させてみた
- 最終的にメモは約3分の2まで減った
- AppleメモとObsidianは役割を分ける
- NotionにもAIが入っている
- ObsidianとAIは相性がいい
- AIは「文章を書く」だけではなく「片付け」に使える
- 情報を増やすより、整理する仕組みが必要になってきた
- メモは自分の手元に、AIはその時に一番いいものを使う
Appleのメモは便利だが、何でも入れすぎた
できれば自分のホームベースとなる場所を一つ作りたい。
私はiMacを使っているので、これまではiCloudを中心にして、iPhone、iPad、Macのどこからでもメモを読める環境を作ってきました。
Appleのメモアプリもかなり高機能になっています。
普通の文章だけではなく、PDF、画像、音声なども入れられますし、iPadとApple Pencilを使えば手書きのメモを残すこともできます。
非常に便利です。
便利なので、私は何でもかんでもAppleのメモに入れてしまいました。
ところが、これを長年続けているとデータ量がかなり大きくなってきます。
以前Appleのサポートに相談したとき、担当してくれた方が私のメモのデータ量を見て驚いたことがありました。
そこで、「そろそろ一度きちんと整理しないとまずいな」と思うようになりました。
何が重要なのか、自分でも分からなくなっていた
ところが実際に整理しようとすると、これが想像以上に大変でした。
古いメモを開いてみると、
- 今でも必要なもの
- すでに役目を終えたもの
- 同じような内容が重複しているもの
- 何のために保存したのか分からないもの
が混在しています。
数十件なら手作業でもできます。
しかし数百件、さらに1000件近くなってくると、一つひとつ読んで判断するのはかなり大変です。
そこで考えたのが、単にメモを整理するだけではなく、情報の保存方法そのものを見直すことでした。
サービスではなく「自分のファイル」として残したい
長期間使うメモアプリについて考えたとき、気になったのは「その会社のサービスが将来どうなるか分からない」ということでした。
Evernoteも一時期は非常に人気がありました。
10年以上前にはEvernoteの活用術を紹介する本が何冊も出版され、「ライフハックといえばEvernote」というくらい存在感があったと思います。
私自身も、当時は「Evernoteがなくなったら困る」と思っていた一人です。
その後、料金体系や運営会社なども変わりました。
もちろんEvernoteに限らず、永遠に同じ形で続くサービスはありません。
だからこそ、特定の会社のサービスだけに依存するのではなく、できるだけ自分の手元に普通のファイルとしてデータを残したいと思うようになりました。
そこでObsidianを使うことにした
いろいろ調べてたどり着いたのがObsidianでした。
Obsidianは少し変わったメモアプリです。
メモをMarkdown形式のテキストファイルとして、自分のフォルダの中に保存できます。
つまり、将来Obsidianというアプリを使わなくなったとしても、文章そのものはテキストファイルとして手元に残ります。
私にとっては、ここがかなり重要でした。
そこで、Appleのメモに大量に保存してあったデータを一度Obsidian側へ移し、整理してみることにしました。
Notionも使ってみたが、私には難しかった
情報整理のツールとしては、現在Notionも非常に人気があります。
私も一度使ってみました。
Notionはデータベース機能がしっかりしていて、カテゴリーやプロパティなどを設定して、情報をきれいに整理することができます。
使いこなしている人を見ると、「これはすごいな」と思います。
ところが、私にはこのデータベースを最初に設計すること自体が難しかったのです。
「これはどのカテゴリーに入れるのか」「どんな項目を作るのか」「どの情報と関連付けるのか」と考え始めると、だんだん分からなくなってしまいます。
情報を論理的に分類し、最初に構造を作ることが得意な人には、Notionは非常に使いやすいのだと思います。
しかし私は、どうもそこが苦手でした。
これはNotionが悪いという話ではなく、単純に自分の情報整理の仕方と合うかどうかなのだと思います。
Obsidianは「最初からきれいに整理しなくてもいい」
その点、私にはObsidianのほうが合っていました。
「整理しなくてもいい」と言うと少し言い過ぎかもしれません。
ただ、最初から完璧なフォルダ構成やデータベースを作らなくても、あとからリンク、タグ、プロパティ、エイリアスなどを使って情報をつなげていくことができます。
たとえば、あるメモに正式なタイトルを付けていても、自分が普段使う別の呼び方をエイリアスとして残しておけば、その言葉からメモにたどり着きやすくなります。
私はこの仕組みが非常にありがたいと思っています。
昔の自分がどんな名前でメモを保存したのかを、何年後まで正確に覚えているわけではありません。
「たしか、こんな言葉で書いたはずだ」という曖昧な記憶からでも、関連する言葉を残しておけば情報を探しやすくなります。
フォルダを何階層にも分けて、「このメモは必ずここ」と最初から決める方法が苦手な私には、この考え方のほうが合っていました。
メモ同士のつながりを目で見ることもできる
Obsidianには、メモ同士のリンク関係をグラフとして視覚化する機能があります。
画面上にメモが点として表示され、それぞれのメモが線で結ばれます。
見た目としては、蜘蛛の巣のような感じです。
どのメモとどのメモがつながっているのか、どのテーマの周辺に情報が集まっているのかを目で確認することができます。
これを見ると、自分がどんなテーマについて多く記録してきたのかが分かることもあります。
単にフォルダの中へ文書を保存していくのとは、少し違った感覚です。
自由度が高いのは長所でもあり、短所でもある
Obsidianは非常に自由度が高いメモアプリです。
標準機能に加えて、コミュニティが作ったさまざまなプラグインを追加して、自分の使い方に合わせて機能を増やすこともできます。
これは大きな魅力です。
ただし、自由度が高いからこその難しさもあります。
私が最初に使い始めたとき、一番困ったのが、「いったい何をどう設定すればいいのか分からない」ということでした。
フォルダをどうするのか。
タグをどうするのか。
プロパティをどうするのか。
リンクをどう使うのか。
どのプラグインを入れるのか。
何でもできるからこそ、正解がありません。
YouTubeにもObsidianの解説動画はかなりあります。
しかし、解説している人自身が「最初は難しかった」と話していることもあります。
私も同じでした。
現在は日本語で使うこともできますが、最初の設定や使い方を自分なりに定着させるまでが、Obsidianを使ううえで一つの山だと思います。
簡単そうに見えるものほど、自由度が高いと逆に難しいものです。
最初から完璧に作ろうとしないほうがいい
私自身、最初はいろいろ設定しすぎた部分もありました。
今になって思うのは、最初から完璧な仕組みを作ろうとしないほうがいいということです。
まずはメモを書く。
必要になったらタグを付ける。
関連するメモが出てきたらリンクする。
本当に必要になった機能だけ少しずつ追加する。
このくらいから始めたほうが、結果的には長く使いやすいのではないかと思います。
1000件近いメモをAIに整理させてみた
Obsidianへメモを移したところで、問題が一つ残りました。
移しただけでは、散らかったメモを別の場所へ移動しただけです。
さすがに1000件近いメモを自分一人で分類する気にはなれません。
そこで今回はChatGPTと、AIにファイル操作や整理を任せられるCodexを使って、Obsidianのメモ整理をかなり自動化してみました。
AIには、
- メモの内容を確認する
- 内容ごとに分類する
- 似た内容のメモを探す
- 重複している可能性があるものを抽出する
- 残すものと削除候補を分ける
といった作業をさせました。
もちろん、AIに全部任せてそのまま削除したわけではありません。
まずAIに整理させる。
その結果を私が確認する。
さらにもう一度AIに検査させる。
このような作業を何度か繰り返しました。
最終的にメモは約3分の2まで減った
数時間かけて整理した結果、1000件近くあったメモを、およそ3分の2程度まで減らすことができました。
かなりすっきりしました。
Appleのメモ側も整理したため、最初にiPhoneと同期したときには数十分かかりました。
それだけ大量のデータを長年ため込んでいたということなのでしょう。
AppleメモとObsidianは役割を分ける
今回整理してみて思ったのは、Appleのメモが悪いわけではないということです。
むしろ、Appleのメモは非常に手軽です。
iPhoneを開いて、思いついたことをすぐ書く。
写真を撮って貼る。
PDFを保存する。
こうした「とりあえず記録する」用途では非常に便利です。
問題だったのは、私がそこに何でも永久保存しようとしていたことでした。
そこで今後は、
- Appleメモ:思いついたことを素早く記録する場所
- Obsidian:残しておきたい情報を整理・蓄積する場所
という役割分担にしてみようと思っています。
Appleのメモにも検索やタグなどの整理機能がありますが、私のように長年大量の情報を放り込んでいると、どうしても昔の情報が埋もれやすくなります。
Obsidianは、情報をきれいな引き出しにしまうというより、リンクやタグを使ってメモ同士をつなぎ、あとから探し出せる状態にしておくという考え方に近いように感じています。
そのため、細かなカテゴリー分けが苦手な私には意外と相性がよかったのだと思います。
NotionにもAIが入っている
もちろんNotionも進化しています。
現在はNotionの中にAI機能が組み込まれていて、文章の作成や要約だけでなく、情報を探したり、データベース作成を補助したりと、以前よりAIを活用しやすくなっています。
そのため、Notionを中心に情報を管理したい人にとっては、かなり便利な環境だと思います。
ただ、AI機能を本格的に使うには有料プランなどを検討する必要があります。
私の場合は、すでにChatGPT、Claude、Geminiなど複数のAIを用途によって使っています。
そう考えると、新しく情報管理のためだけにAI環境を増やすよりも、Obsidianに自分のメモを保存して、普段使っているAIと組み合わせるほうが自分には合っていると感じました。
ObsidianとAIは相性がいい
Obsidianの面白いところは、AIとの組み合わせ方を自分で選べるところです。
コミュニティプラグインなどを使ってOpenAI系、Claude、GeminiなどのAIサービスと連携する方法もあります。
また今回のように、ObsidianのMarkdownファイルをCodexなどのAIツールから直接読み取り、分類や整理をさせる方法もあります。
ただし注意も必要です。
ChatGPTやClaudeなどの有料プランを契約しているからといって、すべてのObsidian連携が追加料金なしで使えるとは限りません。
連携方法によってはAPI契約や別途利用料金が必要になることもあります。
それでも私にとって魅力なのは、Obsidianそのものを特定のAIに固定しなくてもよいというところです。
ChatGPTが向いている作業ならChatGPT。
Claudeが向いているならClaude。
Geminiを使いたければGemini。
その時々で使いやすいAIを選ぶことができます。
AIは「文章を書く」だけではなく「片付け」に使える
ChatGPTなどのAIというと、「文章を書かせるもの」というイメージが強いかもしれません。
しかし今回使ってみて、むしろ便利だと思ったのは大量の情報を整理する作業でした。
人間が1000件近いメモを一つひとつ読んで分類するのは大変です。
AIなら、ある程度の基準を決めておけば、大量のファイルを横断して分類候補や重複候補を出すことができます。
ただし、何を残すかという最終判断までAIに任せるのは危険です。
一見すると不要に見える昔の何気ないメモが、本人にとっては非常に重要な記録だったりするからです。
そのため私は、
AIに整理させる → 人間が判断する → AIに再確認させる
という方法が比較的安全なのではないかと思っています。
情報を増やすより、整理する仕組みが必要になってきた
昔に比べると、情報を保存すること自体は本当に簡単になりました。
写真もPDFもWebページも、ボタン一つで保存できます。
しかし、保存することが簡単になった分、今度は「保存した情報をどう整理し、あとから使える状態にするか」のほうが大きな問題になってきたように思います。
私の場合は、Appleメモ、Google Keep、OneNoteなどに散らばった情報を、少しずつObsidianへ集約していくことにしました。
そして、その整理作業をAIに手伝わせる。
まだ仕組みを作っている途中ですが、これがうまく回れば、単なるメモ帳ではなく、自分が何年も蓄積してきた情報を再利用できる「自分専用の知識庫」に近づいていくのではないかと思っています。
メモは自分の手元に、AIはその時に一番いいものを使う
今回、Appleのメモにたまっていた大量の情報をObsidianへ移し、AIを使って整理してみて、ひとつ考え方が変わりました。
これまでは「どのメモアプリを使うか」を考えていました。
しかし、これからは「情報そのものをどこに残すか」と「どのAIを使うか」は分けて考えたほうがいいのではないかと思っています。
メモそのものはMarkdown形式で自分の手元に残しておく。
そして、整理や検索、文章化するときには、その時に使いやすいAIを選ぶ。
ChatGPTが合うこともあれば、ClaudeやGeminiが合うこともあるでしょう。
AIの世界は変化が速いので、今便利なサービスが数年後も一番便利とは限りません。
だからこそ、メモは自分の手元に置き、AIはその時に一番いいものを選ぶ。
今のところ、私にはこの形が一番しっくりきています。


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